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幼い言語学習者の所属意識

credit: iStock Photo教師であれば、やる気のない生徒に教材を学習させるなどということは、およそ不可能だとわかっています。生徒はそのテーマに自分とのつながりを感じないかもしれないし、社会的な問題や個人的な問題を抱えて授業に出ているかもしれません。私たちはこのような問題に気づきさえしないこともあり、そのせいで生徒が熱心に取り組むようにさせることが非常に困難になってしまいます。では、どこから始めたらよいのでしょう?

自律性に加え、自己決定理論では、関連性(所属意識とも呼ばれる)を内的な動機付けの柱のひとつとして示しています。学習とのつながりを感じなければ、生徒は動機付けされないままになってしまうでしょう。 

しかし、自分は所属していると子どもが感じれば、つまり、自分はコミュニティの積極的で活発なメンバーであると感じれば、これは学習を成功させるための基盤として機能し、貴重な貢献を続けるための動機付けとなります。

生徒の生活に影響を及ぼす外部要因はたくさんあり、私たちはそれを変えることはできないかもしれませんが、個々の生徒にとっての学校生活を関連性の高いものにする力はあります。これは、生徒の興味や内的な動機付けを促し、長期的な学習の成功に向けての準備に役立ちます。

なぜ言語学習者にとって所属意識が重要なのでしょう?

credit: iStock Photoバイリンガル能力の主な利点のひとつは、数え切れないほどの社会的、文化的なチャンスを切り開く能力です。教室の文化に関連性の感覚を取り入れることで、幼い言語学習者が自分の語学力は財産であり、やがて世界市民になっていくのだと理解することを助けられるのです。

バイリンガルの生徒は、教室で所属意識を感じるのに苦労することがあります。クラスメートの多くが母国語を共有していない場合は、特にそうです。教師としての私たちの仕事は、すべての生徒に教室内コミュニティに居場所があると感じさせることです。

どうすれば教室に所属意識を組み込むことができるでしょう?

教師主体ではなく、生徒主体の授業を行う

教師主体の指導とは、教師がすべての情報を提供し、生徒はノートを取ったり、あらかじめ作られた課題を完成させたりするような、古典的な教育モデルを指します。つまり、教師が授業全体を提供し、生徒が空欄を埋めていく形です。このモデルから生徒主体の指導へと移行し始めている教育者は、どんどん増えており、これまでよりも能動的な学習と目的意識が育まれるようになっています。 

生徒主体の教育モデルでは、「授業」のほとんどは生徒自身によって行われます。教師は授業内容とそれに関連するガイドラインを提供しますが、生徒は情報の調査と編集を任され、発見したことを仲間と共有します。このタイプの授業は、生徒を学習プロセスに直接関与させ、「自分たちの方法で」授業内容を学習する行為主体性を持つようにさせるので、より効果的に生徒とつながることができます。

生徒達へのメッセージ:

「皆さんの学習については、皆さんが主導権を取るようにまかせます。
皆さんは、このコンセプトを深く理解することができるし、
皆さんの意見はこのクラスにとって貴重なものです」

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多様性を高く評価する

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私たちが出会う生徒は、それぞれ独自の存在であるため、全く同じクラスはありません。それなのに、各々の視点を共有するように生徒に求める時間は、ほんのわずかしかありません。私たちに教える機会を生徒に与えたら、どれほど多くを学ぶことができるか想像してみてください!

多様性を高く評価するとは、具体的には、さまざまな言語での「今日の単語」、さまざまな休日のお祝い、または家族のしきたりについて話すことなどになるでしょう。決められた「文化の日」やイベントだけでなく、生徒とのちょっとした交流の中で毎日起こりえます。

担当する教室の文化、背景、個性の多様性を一貫して高評価することで、学習コミュニティはすべての違いを受け入れ、大事にすることを生徒に示し、自分は所属していないのではという不安を和らげることになります。

生徒達へのメッセージ:

「皆さんは教室外で、自分を興味深く、重要な存在にしてくれる大事なことを学んできました。その知識を私たちと共有することで、コミュニティは豊かになり、私たちの強さや完全性を高めることになるのです」”

できる限り子どもに教室の文化を作らせる

教室内にも文化が存在します。 それは皆さんの日常業務、生徒との関係、そして生徒同士の交流の中に存在します。ほとんどの教師は、かなりの時間を割いて、学校が始まる前から教室のコミュニティに対する期待を育ててしまいます。これでは生徒が自分たちで本物の文化を成長させる余地はほとんどありません。

生徒が教室のコミュニティに所属していると実感できるようにするには、コミュニティが自分のものであると感じなければなりません。学年の初め、または半分過ぎてしまっていてもかまいません。少し時間を使って、生徒が自分たちの価値観に基づいて教室の文化を築くようにさせましょう。教室のルールを書かせ、教室の問題を解決させ、クラスの仲間に責任を持たせます。生徒がどれほど多くの良いアイデアを思いつくか、びっくりすることになるでしょう!

生徒達へのメッセージ:

「この教室は皆さんの場所で、ここにいる人たちでコミュニティを作っています。
皆さんは、これを自分の成長に役立つ学習環境にする責任があります。」

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参考資料:

Niemiec, C. P., Ryan, R. M., Pelletier, L. G., Ryan, R. M. (2009) Autonomy, competence, and relatedness in the classroom: Applying self-determination theory to educational practice. Theory and Research in Education, 7(2) ,133-144

St-Amand, J., Girard, S., & Smith, J. (2017). Sense of Belonging at School: Defining Attributes, Determinants, and Sustaining Strategies. IAFOR Journal of Education, 5(2), 105–119. Retrieved from https://files.eric.ed.gov/fulltext/EJ1156289.pdf