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言語学習に最適な年齢

私たちは、バイリンガルであることのメリットなら、もう知っています。 文化的意識、社会的、感情的発達、高度な認知スキルなどに道が開けることです。 複数の言語を話すことで、子どもは生涯にわたって成功を収めるための下準備ができるので、多くの親が次のような疑問を抱きます:

Credit: istock Photo私の子どもは、いつ第二言語を学び始めたらよいのでしょう?

これはかなりの間、両親、教育者、研究者を困惑させてきた質問であり、まだ完全にはっきりした答えが出ているわけではありません。 ただし、最近の研究によって、以前よりも明確になってきました。

残念なニュースとしては、子どもが第二言語を学び始める唯一の「スイートスポット」というものは存在しません。魔法のように希望の言語を流暢に話せるようになる特定の年齢はないのです。

ではよいニュースは?

第二言語を学ぶための、スイートスポットはひとつだけではありません!

実際、新しい言語を学習する場合、年齢層ごとに独自の利点があります。 言いかえれば、誰でも魔法の能力を持っているのです…ただ、それぞれにとっての見え方が違うだけです。

調査では、第一言語習得には臨界期(critical period)というものがあることが示されています。 つまり、子どもが思春期に達するまでに、言語にまったく触れない場合、ネイティブスピーカーのレベルで言語のあらゆる側面(音素、文法構造など)を完全に習得することはできません。

しかし、第二言語を学ぶということになると、「臨界期」はそれほど単純明快なものではないのです。

あらゆる種類の学習と同じように:

言語学習者は、みんな違っています。

多くの外的要因によって、言語発達に関する個々の子どもの「臨界期」は、母語であっても大きく異なります。

ある意味では、子どもが新しい言語に触れる時期が早ければ早いほどよいのです。幼児期またはごく幼いころに言語に触れると、音の模倣、文章構造の認識、正しいイントネーションの使用がネイティブスピーカー並みにできるようになる可能性が高くなります。

Credit: istock Photo幼少期にもうひとつの言語に触れると、子どもが混乱したり、「第一」言語の発達を妨げたりするのではないかと心配する両親もいるでしょう。 また、バイリンガルであることによって発話が遅くなる場合があるように思えるかもしれませんが、バイリンガルの子どもの発話が遅いということは、言語発達において必ずしも弱点になるとは限りません。逆に、バイリンガルの子どもは両方の言語を同時に学習し、両方の言語の語彙が急速に拡大する「言語急成長」を体験することも多いのです。

一方、幼い子どもたちは、母語の文法をまだ十分に把握していないでしょうから、比較ができず、自分で文法上の間違いを修正するのが難しくなります。また、より抽象的な概念を理解するのに苦労し、言語学習が難しくなることもあるかもしれません。

思春期や成人の学習者は、システム化された学習習慣や文法構造のしっかりした基盤を持っていることに加え、文脈やその他の抽象的概念を簡単に理解できるという別の利点も持っています。

では、どのように子どもに第二言語を学ばせたらよいのでしょう?

ご自分の家族にとって何がふさわしいかによって、どんな年齢でも様々な方法で、子どもに第二(または第三、または第四!)言語を学ばせることができます。以下に、子どもにバイリンガルというものを教え、奨励するための適切な方法を、いくつか示します。

乳幼児期(0-2歳)

言語開発のこの段階においては、1つの言語であろうと7つの言語であろうと、大事なのは触れるということです。 子どもはネイティブスピーカーの言葉を聞けば聞くほど、簡単にその音を模倣し、その音に意味を付けることができます。

試してみましょう:目的の言語の歌、物語、簡単なゲームはすべて、言語発達の基礎を形成する音素、単語、および文構造に触れる機会を増やすのに役立ちます。

幼児期(3〜6歳)

幼児期には、子どもは非常に積極的に自分の周りの世界を探索します。 この時期の子どもは、自然な学習プロセスとしてすでに遊びを使用しているので、遊びを通して学習することは、第二言語を導入する最良の方法に数えられます!

試してみましょう:楽しく夢中になれるゲームを通じて新しい言語を教え、この発達段階にある子どもがバイリンガル学習にワクワクするようにします。 次に、子どもが学んだスキルを、実際の生活で使用するように励ましましょう!

児童期(7-10歳)

この年齢層の子どもは、個々のアイデンティティを発達させ、表現するようになっているため、創造性と自己表現を伸ばすように励ますのがよいでしょう。多くの場合、言語学習者にとって、これの意味するところは簡単で、(完璧ではなくても)新しい言語で自由に話させることです!

試してみましょう: 新しい言語スキルを使って物語、寸劇、詩を作らせることで、言語学習プロセスにおける創造性を奨励します。 あまり正確ではない場合でも心配しないでください。子どもが話すようにすることが目的です!

思春期および成人期(11歳以上)

この年齢層の学習者は、言葉の抽象的で文脈的な側面を完全に理解できるため、幼い学習者よりも容易に、教えられた文法構造をはっきりと学習できます。また、実際の社会的対話に入り込むことも比較的簡単にできます。こういう状況には、もう慣れているからです!

試してみましょう:この年齢層の学習者は、学習内容と関連していると感じることで成長するので、彼らの生活に関連するテーマや語彙を、新しい言語で教えるようにしてください。(たとえば食料品店で何かを尋ねるやり方は、概念的に理解できるかもしれませんが、ティーンエイジャーならポップカルチャーについてどのように話すかの方がもっと夢中になれるでしょう!)

新しい言語の学習を始めるのに早すぎたり遅すぎたりすることはありません。「最適な年齢」とは、いつであっても始める準備ができたときなのです!

参考資料

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